
弁財天は金運の神様として知られていますが、ほかの金運の神様とは少し性質が違います。
お金が降ってくる、棚ぼたの幸運。そういう形ではありません。才能や能力を伸ばした結果として豊かになる。そういう金運をもたらす神様とされています。
だから弁財天と縁が深い方は、自分の好きなことや得意なことを仕事にして、長い時間をかけて豊かになっていく傾向があると言われます。
弁財天とはどんな神様か
弁財天はもともと、インドのヒンドゥー教の女神サラスヴァティーが日本に伝わったものです。
サラスヴァティーは河川の神であり、知恵、学問、芸術、音楽を司る女神でした。
日本に伝わる過程で弁才天と呼ばれ、やがて弁財天として財運の神としても信仰されるようになりました。才能の才から、財産の財へ。この字の変化に、信仰のされ方の移り変わりが表れています。
七福神の中で唯一の女性神で、琵琶を持った天女の姿で描かれます。
ご利益は金運や財運だけでなく、知恵、学問、芸術、音楽、縁結び、勝負運と幅広いです。水の神でもあることから、湖や池など水に縁のある場所に祀られていることが多くなっています。
神社にも、お寺にもいます
ここは知っておいたほうがいい点です。
弁財天は仏教の天部の神なので、お寺に祀られていることも多くあります。神仏習合の歴史の中で、神社にも祀られるようになりました。
参拝の作法が変わります。
神社なら 鳥居で一礼、手水舎で清め、二礼二拍手一礼。
お寺なら 山門で一礼、手を合わせて、拍手は打ちません。真言を唱えるならこちらです。
日本三大弁財天のうち、江島神社は神社、厳島神社も神社、竹生島は宝厳寺というお寺と都久夫須麻神社が並んでいます。同じ弁財天でも、祀られている形式が違います。
訪れる前に、神社かお寺かを確認しておくと迷いません。
弁財天の金運の特徴
弁財天がもたらす金運は、自分の能力によるものだという点に特徴があります。
宝くじが当たる、思いがけない大金が入る、という形ではありません。スキルや才能を磨いた結果として収入が上がる、好きなことで食べていけるようになる。そういう形で現れやすいとされます。
だから、弁財天と縁がある方の特徴として、こんなものが挙げられます。
自分の好きなことや得意なことを持っている。自己表現が得意。人前で何かを発揮することを厭わない。
才能を磨かずに棚ぼたの幸運だけを求めても、ご利益は得られにくいとされています。自分を磨くこととセットで考えるのが、弁財天との向き合い方です。
商売繁盛や仕事運そのものを願うなら、お稲荷さんと金運のほうが向いています。同じ金運でも、性質が違います。
巳の日と己巳の日
弁財天の縁日は、巳の日(みのひ)です。
蛇は弁財天の使いとされていて、十二支の巳にあたる日が縁日になっています。12日に一度めぐってきます。
さらに、60日に一度めぐってくる己巳の日(つちのとみのひ)は、巳の日の中でも特に良いとされます。この日に参拝したり、財布を新調したりする方が多いです。
ただ、縁日でなければ意味がないわけではありません。行ける日に行くのがいちばんです。縁日は、行く日を決めるきっかけとして使ってください。
白蛇との関係
弁財天の使いは蛇、特に白蛇とされます。
蛇は脱皮を繰り返すことから、再生と復活の象徴とされてきました。財運と結びつけられるのも、この繰り返し新しくなる性質からだと言われます。
白蛇の抜け殻を財布に入れる習慣も、ここから来ています。
弁財天を祀る場所で蛇に出会ったら、縁があったと受け取る方が多いです。
銭洗いのやり方
弁財天を祀る場所には、銭洗いができるところがあります。鎌倉の銭洗弁財天や、江島神社の銭洗白龍王が知られています。
やり方はシンプルです。
備え付けのざるにお金を入れ、湧き水や霊水で清めます。硬貨でも紙幣でも構いません。紙幣は濡れるので、端を軽く浸すだけで十分です。
洗ったお金をどうするか。ここは二通りの考え方があります。
使う 洗ったお金を使うことで、清められた気が世の中をめぐって戻ってくる、という考え方です。こちらが一般的です。
取っておく お守りとして財布に入れておく方もいます。
どちらが正解というものではありません。ただ、使う場合は、自分を高めることに使うのが弁財天の性質に合っています。学びのための本、道具、講座。才能を伸ばす方向に使うと、筋が通ります。
弁財天の真言
弁財天の真言は「おん そらそばていえい そわか」です。
真言は神仏に捧げる言葉で、唱えることでつながりが深まるとされます。
毎朝手を合わせながら唱える、弁財天の画像や置物に向かって唱える。やり方は自由です。神社に行けない日でも、唱えることで意識を向ける時間を持てます。
なお、真言は仏教のものなので、お寺で唱えるのが本来の形です。
日常でできること
才能を磨く時間を作る
これがいちばん喜ばれる行為とされています。上達しなくても構いません。続けていること自体に意味があります。
水回りをきれいにする
弁財天は水の神でもあるため、水回りの清潔さが縁に影響するとされます。トイレ、台所、洗面台。丁寧に掃除することが、弁財天のエネルギーを呼び込むとも言われます。
表現に触れる
芸術や音楽の神でもあります。楽器でも、絵でも、文章でも。何か表現することに関わっていると、親和性が高まるとされています。
有名な弁財天
日本三大弁財天として知られるのが、江島神社(神奈川県江ノ島)、竹生島(滋賀県琵琶湖)、厳島神社(広島県宮島)です。
いずれも水に囲まれた場所にあります。弁財天が水の神である所以が、ここにも表れています。
近くに弁財天を祀る場所があるなら、まず自分の才能や目標を整理してから参拝するのがおすすめです。何の才能を伸ばして、そこからどう豊かになりたいのか。具体的な意図を持って参拝すると、受け取りやすくなるとされています。
よくある質問
Q. 弁財天は嫉妬深いので、カップルで行くと別れると聞きました
A. 俗説です。江島神社も宮島も、多くのカップルが訪れる場所ですし、そのために別れるという根拠はありません。
弁財天は女性神なので女性に厳しい、という話も同じです。むしろ、才能を伸ばしたい女性との縁が深い神様とされています。
気になるなら、その気持ちのほうを手放してから行ってください。不安を抱えたまま参拝するほうが、落ち着きません。
Q. 神社とお寺、どちらに行けばいいですか
A. どちらでも構いません。作法だけ確認してから行ってください。真言を唱えたいならお寺のほうが自然です。
Q. 巳の日に行けません
A. 行ける日に行ってください。縁日は日程を決めるきっかけであって、条件ではありません。
Q. 洗ったお金は使っていいですか
A. 使う考え方が一般的です。自分を高めることに使うと、弁財天の性質に合います。
Q. 才能が何かわかりません
A. 得意なことである必要はありません。続けてしまうこと、時間を忘れることから探してみてください。上達の速さより、続くかどうかのほうが手がかりになります。
まとめ
弁財天は、才能を通じて豊かさをもたらす神様です。
棚ぼたを願う相手ではありません。自分を磨くことと、豊かさが一本につながっている。そういう性質の神様だと考えてください。
参拝の基本や氏神様との付き合い方は、パワースポットの選び方にまとめています。
何を伸ばしたいのかを整理してから、手を合わせてみてください。








[…] → 弁財天と金運|才能から豊かさを引き出す神様と、参拝の作法・巳の日・銭洗い […]