
頑張って働いているのに、気づくと口座がカラになっている。ボーナスが入ってもすぐ消える。貯金しようと決めても三日で崩れる。
私ってお金にだらしない。意志が弱い。そう自分を責め続けている方は多いです。
でも、ちょっと待ってください。
スピリチュアルの世界では、お金はエネルギーのひとつです。お金が貯まらないのは、性格の問題というより、お金のエネルギーとの付き合い方のどこかに、流れを止めている場所があるから。そう読み解きます。
ここからは、そのスピリチュアルな見方で、よく挙げられる5つの理由を見ていきます。
お金が貯まらないスピリチュアルな理由5つ
お金を受け取る「器」がまだ小さい
人にはそれぞれ、お金を受け取って留めておける「器」があります。
器より多くのお金が入ってくると、あふれた分はどこかへ流れ出てしまう。収入が増えたのに、なぜか同じだけ出費も増える。臨時収入があった月に限って、家電が壊れる。そんな体験は、器の大きさを超えたサインです。
器は、生まれつき決まっているものではありません。自分が「これくらいは受け取っていい」と思える量に合わせて、少しずつ広がっていきます。
心の奥に「お金のブロック」がある
頭では貯めたいと思っているのに、心の奥では「お金は怖いもの」「自分には来ないもの」と感じている。この食い違いが「お金のブロック」です。
お金のエネルギーが入ってこようとしても、無意識のブロックが弾いてしまう。だから、せっかく貯まりかけても使い切ってしまい、元の「お金がない自分」に戻ろうとする、という考え方です。
ブロックがどこから来るのかは、あとで詳しく書きます。
「お金がない」が口癖になっている
「お金がない」「高い」「どうせ無理」。
言葉にもエネルギーがあります。日本で言う言霊です。「お金がない」とくり返し口にするのは、自分にも周りにも「私はお金がない人です」と宣言し続けているのと同じことになります。
現実的に見ても、口癖は考え方のクセを映しています。「ない」を口にするたび、自分の意識が「足りないもの」のほうに向く。すると、あるものに目が行かなくなって、満たされない気持ちを埋めるためにお金を使う、という流れも起きやすくなります。
いきなり「お金がある」と言い換えるのは、嘘っぽくて続きません。まずは「今月はここまで」「これは今じゃなくていい」のように、「ない」を使わない言い方に置きかえるだけで十分です。
入れ替わりの時期で、お金が出ていっている
急に出費が重なる。お金が底をつきそうになる。
こういう時期は、「古いものが出ていって、新しいものが入る準備の時期」にあたることがあります。壊れた家電の買い替え、引っ越し、身の回りの整理。出ていくお金の多くが「入れ替え」のためのものなら、流れが一度リセットされているところなのかもしれません。
ただ、これを理由に「出ていくのは良いこと」と使い続けてしまうと、本当に底をつきます。スピリチュアルな読み方はあくまで気持ちの支えにして、次の節の「仕組み」とセットで考えてください。
自分を粗末に扱っている
財布がレシートでぱんぱん。お札の向きがばらばら。自分のためにはお金を使えないのに、人に頼まれると断れない。
お金の扱い方は、自分自身の扱い方を映す鏡です。自分を大事にできていないとき、お金も、大事にされない場所には留まってくれません。
「お金にだらしない」状態も、根っこをたどると、自分に対して投げやりになっている時期と重なっていることが少なくありません。
「だらしない」のは性格? お金の心配と判断力の研究
スピリチュアルな理由とは別に、心理学の研究からも、お金が貯まらない状態を説明できる部分があります。
2013年に科学誌『Science』に載った研究では、ハーバード大学のムッライナタン、プリンストン大学のシャフィアらのチームが、お金の心配が考える力にどう影響するかを調べました。
アメリカのショッピングモールに来た人たちに「車の修理に高額な費用がかかったら、どうやりくりしますか」と想像してもらい、そのあとで知能テストのような課題を解いてもらうと、収入の低い人たちだけ成績がはっきり下がりました。修理代が少額の設定では、収入による差は出ていません。研究チームは、この低下をIQにして13ポイントほど、一晩徹夜したあとに近いくらいと説明しています。
お金の心配が頭の容量を占めると、先の計画を立てる力や衝動を抑える力に回せる分が減る。その状態で決めるから、あとで困る選択をしやすくなる、という考え方です。
ただし、給料日の前と後で同じように比べた別の研究では、はっきりした差は見られませんでした。どんな条件でどのくらい起きるのかは、まだ議論が続いています。
それでも、「お金に追われているときほど、うまく判断できない」という感覚に心当たりのある方は多いはずです。お金が貯まらないのは、意志が弱いからとは限りません。
貯まらない人にも、二通りある
同じ「お金が貯まらない」でも、中身が正反対のことがあります。
貯まってくると、なぜか落ち着かない人
残高を見るのが怖い。貯まってくると、かえってそわそわする。使ってしまって、元の状態に戻ると少しほっとする。
このタイプは、お金のブロックがいちばん関わっています。この記事の後半、ブロックを外す3つのステップをじっくり試してみてください。
「なんとかなる」と本気で思っている人
先のことをあまり心配しない。欲しいと思ったら買う。手放すのも早い。気づいたら残っていないけれど、落ち込むほど困ってはいない。
こちらは、お金を怖いものだと思っていないし、受け取ることにも抵抗がありません。足りないのは、止まる仕組みだけです。ブロックを外す作業は飛ばして、次の「仕組み」の話を読んでもらえれば十分です。
どちらかわからないときは、残高が増えていくときの感覚で見分けてください。落ち着かないなら前者、特に何も感じないなら後者です。
意志に頼らず、判断する回数を減らす
お金に追われているときは、決める力が減っています。だったら、決めなくて済む形にしておきます。
- 給料日に、自動で別の口座へ移す設定にする
- 使う口座と貯める口座を、物理的に分ける
- カードの明細を見る日を、月に一度だけ決めておく
スピリチュアルな言い方をすれば、お金の「通り道」と「留まる場所」を分けておく、ということです。流れるお金と、器に溜めるお金の居場所を決めてあげると、お金は落ち着きます。
「なんとかなる」タイプは、手放す前に一段置く
「なんとかなる」タイプに多いのが、買い替えの回転が速いことです。手放すのが上手な人ほど、空いた場所に次を入れます。一つひとつの判断は正しいのに、同じ役割のものを何度も買い直しているので、合計額は伸びていきます。
ここで「買うのを我慢する」は向いていません。代わりに、手放す側に一段置いてみてください。
捨てると決めたものを、すぐ捨てずに箱に入れる。二週間そのままにする。期間が過ぎても戻したくならなかったものだけ、手放す。
判断を止めるわけではなく、実行を少し遅らせるだけなので、負担もありません。収入に波がある働き方なら、多く入った月に先に分けておくのも効きます。
お金のブロックは、子どもの頃に入る
子どもの頃、家でどんなお金の会話が聞こえていましたか。
うちはお金がない。お金持ちはずるい。お金は汚い。お金は苦労して稼ぐもの。
こういう言葉が日常的に飛び交う中で育つと、子どもは無意識のうちに「お金は怖いもの」「お金は自分には来ないもの」というプログラムを取り込みます。これが、お金のブロックの正体です。
厄介なのは、このプログラムが大人になっても動き続けることです。固定費を見直す、家計簿をつける、先取り貯金をする。どれも正しいのに続かないのは、土台が「自分にはお金がないほうが自然」のままだから。上にどんなテクニックを乗せても、土台ごと崩れてしまいます。
お金のブロックを外す3つのステップ
ステップ1:自分のお金の感情を知る
ノートでもスマホのメモでもいいので、次の三つに正直に答えてみてください。
子どもの頃、家でお金についてどんな言葉を聞いていたか 思い出せる限り書き出してみてください。些細な言葉で大丈夫です。それが、ブロックの原材料です。
お金が貯まっていくとき、どんな気持ちになるか 安心する人もいれば、なぜか落ち着かなくなる人、罪悪感を覚える人もいます。お金がある状態に居心地の悪さを感じるなら、そこにブロックがあります。
もしお金持ちになったら、何が怖いか 友達に妬まれる。自分が変わってしまう。お金目当ての人が寄ってくる。こういう答えが出てきたら、無意識はお金を「危険なもの」として登録しています。危険なものを手放したくなるのは、当然のことです。
ステップ2:気づくだけでいい。変えようとしなくていい
ここで何かを変えようとしなくて大丈夫です。
「私、お金がない状態のほうが安心なんだな」。それを良い悪いで判断せずに、そのまま認めます。
これだけで、次に衝動買いしそうになったとき、「あ、ブロックが動いてる」と一瞬立ち止まれるようになります。一瞬でいいんです。その一瞬が、今までなかったものだから。
ステップ3:お金の前に、受け取る練習をする
お金が貯まらない方の多くは、お金に限らず、受け取ること全般が苦手です。
褒められたら「いや、そんなことないです」とかわす。奢ってもらうと申し訳なくなる。プレゼントをもらうと、すぐお返しを考える。
根っこにあるのは、多くの場合「自分は受け取るに値しない」という思いです。そしてこれが、最初に書いた「器」を小さくしているものです。
私も、受け取るのは苦手です。
子どもの頃から、何かをもらうと「ちゃんとお礼できないしな」と考えてしまって、もらうこと自体が面倒でした。今でも、何かをいただいたら、借りを作らないように何かを返します。理由は、正直に言うと面倒だから。借りがあるままだと、ずっと気にしていないといけない気がするんです。
自分には受け取る価値がない、と思っているつもりはありません。それでも、受け取ったものをすぐに返して、手元に残さないようにしている。理由の形は人それぞれでも、受け取ったものが器に留まらないという点では同じです。
嫌いな人と食事をすることはほとんどありませんが、もし会うことになったら私が奢ります。本当に奢られたくないからです。借りがあると次の誘いを断りにくくなるけれど、自分が払えば、その場で清算が終わります。心理学の研究でも、貸し借りをすぐに清算するのは「あなたとは親しい関係ではない」という合図として受け取られることがわかっていますしそれを分かった上でやっています。
借りを作らないこと自体は悪くありません。線を引きたい相手には、それで正しいと思いますが、大事にしたい人にまで引いていると、受け取る器が広がる機会も一緒に閉じてしまいます。
受け取る練習は、線を引かなくていい相手とだけで十分です。お金そのものより先に、日常の中で試してみてください。
褒められたら「ありがとう」とだけ言う。誰かの好意を「申し訳ない」より「嬉しい」で受け取る。お返しは、すぐにではなく、自然に返したくなったときでいい。お釣りを受け取るとき、心の中で一瞬だけ「ありがとう」と思ってみる。
ばかばかしく聞こえるかもしれません。でも、受け取ることへの抵抗が緩むと、お金の流れにも変化が出てくる方は実際にいます。
数秘術から見るお金のクセ
数秘術でも、お金との付き合い方にはその人らしいクセが出ます。生年月日から出す「ライフパスナンバー」で見ると、たとえばこんな傾向があります。
- 1:稼ぐ力はあるけれど、思い立ったら使ってしまいやすい
- 4:堅実に貯められる反面、使うこと自体に罪悪感を持ちやすい
- 8:お金や成果と縁が深く、大きく動かすぶん出入りも激しくなりやすい
- 9:人のためにお金を使いすぎてしまう
自分の数の出し方と、それぞれの意味はこちらで詳しく書いています。
よくある質問
お金のブロックがあるかどうか、どう見分けますか
収入が増えたとき、なぜか支出も同じだけ増える。貯金が一定額を超えると落ち着かなくなる。この二つに心当たりがあるなら、その可能性があります。
お金が入ってこないのも、ブロックのせいですか
スピリチュアルな見方では、「入ってこない」と「貯まらない」は、たいてい同じ根っこから来ています。受け取ることへの抵抗があると、仕事の評価や昇給、人からの申し出を、自分から遠ざけてしまうことがあります。
財布を変えると金運が上がりますか
財布そのものに効果があると示したものはありません。ただ、財布を新しくすると中身を整理しますし、扱いも丁寧になります。「自分を粗末に扱わない」きっかけとしては、無駄ではないと思います。
親から受け継いだパターンは、どうしても消えませんか
完全に消すより、「動いているな」と気づける状態を目指すほうが現実的です。気づけるようになれば、そのまま従わない選択ができます。
そもそも収入が足りない、借金の返済が苦しい場合は
これは、ブロックの話とは別の問題です。心の側だけで解決しようとすると、かえって行き詰まります。先に、使える制度や相談窓口を頼ってください。
- 生活や家計そのものが苦しいとき:お住まいの市区町村にある「自立相談支援機関」(生活困窮者自立支援制度)。家計の立て直しや仕事探しなどを一緒に考えてもらえます。
- 借金の返済が苦しいとき:各地の多重債務相談窓口(市区町村・財務局)や、日本貸金業協会の相談窓口。
- 債務整理など法律の相談が必要なとき:法テラス(サポートダイヤル 0570-078374)。収入などの条件を満たせば、無料の法律相談を受けられます。
それでも、正直に言わせてください
意識を変えればお金が貯まる。豊かさを信じれば豊かになれる。そんな単純な話ではないことは、わかっています。
構造的な問題はあります。生まれた環境の差もあります。親から引き継いだパターンは、気づくだけで消えるほど甘くありません。
でも、ひとつだけ確かなことがあります。
お金が貯まらないのは、あなたが怠けているからではありません。だらしないからでも、意志が弱いからでもない。
育ってきた環境の中で、そう設定されたから。そして、その設定は、気づくことから少しずつ書き換えていけます。
時間はかかります。でも、自分を責め続けるよりは、ずっといい方向に進んでいるはずです。
→ 買い物がやめられない理由|浪費と過度な節約に共通する根っこと、回復のステップ
※この記事は、占い・スピリチュアルの観点から書いたものです。資産形成や借入について具体的な判断が必要な場合は、金融機関やファイナンシャルプランナー、公的な相談窓口にご相談ください。
参考
- 『Science』2013年「貧困は認知機能を妨げる」(ムッライナタンほか)
- 厚生労働省「生活困窮者自立支援制度」
- 金融庁「多重債務についての相談窓口」
- 法テラス(日本司法支援センター)







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