
タロットカードは、未来を言い当てるための道具というより、自分と対話するための道具です。このページでは、その場で試せる1枚引きのタロット占いと、大アルカナ22枚それぞれの意味、タロットの歴史や始め方をまとめています。
まずは気軽に1枚引いてみてください。占いたいことを選んで、気になるカードを1枚選ぶだけです。出たカードをもっと深く知りたくなったら、下の一覧からそのカードのページへどうぞ。
大アルカナ22枚の意味
カードごとのページでは、相手の気持ち・最終結果・アドバイス・現状といったスプレッドのポジション別に、正位置と逆位置の読み方を書いています。
0〜10
- 0 愚者(The Fool)/まだ何にでもなれる、始まりの一歩
- 1 魔術師(The Magician)/必要なものは揃っている、動く時
- 2 女教皇(The High Priestess)/まだ表に出ていないもの、静かに待つ知恵
- 3 女帝(The Empress)/すでに満ちている、育てる力と豊かさ
- 4 皇帝(The Emperor)/主導権を握る、責任と安定
- 5 法王(The Hierophant)/学ぶこと、形にすること
- 6 恋人たち(The Lovers)/価値観で選ぶ、愛と選択
- 7 戦車(The Chariot)/葛藤を抱えたまま、それでも進む
- 8 力(Strength)/やり方を変える、やさしさという強さ
- 9 隠者(The Hermit)/一人になる時間、内側のランタン
- 10 運命の輪(Wheel of Fortune)/動いている、ただし方向は示さない
11〜21
- 11 正義(Justice)/事実を見る、行いが返ってくる
- 12 吊るされた男(The Hanged Man)/止まっている時間、視点の転換
- 13 死神(Death)/終わりと始まりが同時に来る
- 14 節制(Temperance)/急がない、時間をかけて調和させる
- 15 悪魔(The Devil)/縛られていることに気づく、鎖は緩い
- 16 塔(The Tower)/隠れていたものが出てくる、崩壊と再建
- 17 星(The Star)/嵐の後の静けさ、回復と希望
- 18 月(The Moon)/まだ見えていない、霧の中にいる
- 19 太陽(The Sun)/今は喜んでいい時
- 20 審判(Judgement)/曖昧だったものがはっきりする、過去の清算
- 21 世界(The World)/一つのサイクルの完成、そして次の始まり
タロット占いとは|カードが示すもの
タロット占いと聞くと、未来を映し出す不思議なカードや、特別な力を持った人だけが扱える神秘的な道具を思い浮かべるかもしれません。
でも、タロットの本質はもっと身近なものです。一枚一枚の絵柄が持つ物語が、日々の小さな悩みから人生の大きな決断まで、そっとヒントをくれます。信頼できる友人と話しているうちに自分の本音に気づくように、カードは自分の内側の声に気づくきっかけになります。
私は小学生の頃、書店でタロットカードを買って家族を占っていました。家族は誰も真剣に聞いていませんでしたが、自分を占うときだけはとても深刻に受け止めて、子どもなりに打開策を考えたものです。
タロットカードの歴史
タロットの起源には諸説あります。知らなくても占いはできるので、興味がなければ読み飛ばしてください。
カード遊びそのものは中国で生まれたという説が有力で、唐代(9世紀頃)にさかのぼるという見方が知られています。その後カードは中東へ伝わりました。14〜15世紀のエジプトで使われていたマムルーク・カードは、杯・金貨・剣・ポロの杖という4つのスートを持ち、タロットの小アルカナとよく似た構成をしています。
15世紀になると、北イタリアでこうしたカードに寓意的な絵札を加えた新しいカードが作られました。当初は「トリオンフィ(切り札)」と呼ばれ、のちに「タロッキ」と呼ばれるようになります。これがタロットという名前の由来と考えられています。
絵札に描かれた図像は、古代ギリシャ・ローマ神話や、当時大きな影響力を持っていたカトリック教会の聖書から取られたものが多く、ルネサンス期のイタリア貴族のあいだで大変な人気になりました。
その後タロットはフランスへ伝わり、16〜18世紀にかけてマルセイユを中心に多くのカードが作られます。これが今も使われているマルセイユ版タロットです。
長いあいだゲーム用だったタロットが占いに使われるようになったのは、18世紀の北イタリアだと言われています。18世紀後半には、フランスで「タロットは古代エジプトの知恵を伝えるもの」という説が広まり、占い師エテイヤが占い専用のタロットと読み方を体系化しました。その名を冠したエテイヤ版タロットは、現代でも使われています。
タロットを深く学ぶために
タロットの絵柄には、当時のカトリック的な価値観や神話の世界観が色濃く反映されています。こうした背景を知っていると、カードの理解がぐっと深まります。
キリスト教の側から見ると、タロットは歓迎されるものではありません。2025年に亡くなった前ローマ教皇フランシスコも、在位中に、占いやタロットに頼っても人は救われない、という趣旨の話をしています。教会を率いる立場からの、宗教的な視点での発言です。
一方で、16世紀のイングランド宮廷を描いた映画「ブーリン家の姉妹」には、アン・ブーリンがフランスで覚えてきたタロットで未来を占う場面があります。当時のタロットには、まだ貴族の娯楽という側面が強かったのかもしれません。
「タロットを使うのに、数秘術や占星術の知識は必要ですか」という質問もよくいただきます。必須ではありません。ただ、知っているとリーディングの幅が広がるので、あればなお良い、くらいに考えておくといいと思います。
代表的なデッキ|ウェイト版タロット
現在もっとも広く使われているタロットのひとつが、ウェイト版タロットです。ライダー社から発行されたことから、ライダー・ウェイト版、ウェイト・スミス版とも呼ばれます。
19世紀末のイギリスで設立された西洋魔術結社「黄金の夜明け団」のメンバー、アーサー・エドワード・ウェイトが中心となり、画家のパメラ・コールマン・スミスに絵を依頼して、1909年に発行されました。
ウェイト版の大きな特徴は、小アルカナを含む78枚すべてに場面が描かれていることです。絵を見るだけで意味を想像しやすく、そこには占星術やカバラの要素も織り込まれています。「占星術の知識があるとタロットが読みやすい」と言われるのは、このウェイト版の影響が大きいと考えられます。
当サイトのカード解説も、上の1枚引き占いも、すべてウェイト版を基準にしています。
逆位置をどう扱うか
カードの正位置と逆位置をどう読むかは、占う人によって意見が分かれるところです。
複数のカードを並べるスプレッドでは、周りのカードとの組み合わせによって、本来はポジティブなカードが注意を促すメッセージとして現れることもあります。逆に、1枚だけで占うワンオラクルでは、逆位置の意味も考えに入れたほうがいい、という考え方もあります。
ただ、最終的にどう読むかは、自分で決めていいことだと思っています。
物事には必ず良い面と悪い面があります。背が高いことは格好いいとされる一方で、服選びに苦労したり、お金がかかったりすることもあります。同じように、正位置のカードにもネガティブな面がありますし、逆位置が悪い意味だけを示すわけでもありません。正位置も逆位置も、核となる意味は同じだと考える読み方もあります。
こうした考え方から、最近は正位置と逆位置を区別しないスタイルも増えているようです。どちらが正しいという結論は出ていないので、自分がしっくりくるほうを選んでみてください。
なお、当サイトの各カードのページでは、正位置と逆位置を分けて書いています。区別しない読み方をしている方は、正位置の内容を中心に読んでいただければ大丈夫です。
タロット占いを始めるために必要なもの
タロット占いって、特別な力がないとできないんじゃないかな。そう感じて、カードを手に取るのをためらっていませんか。
タロットは、誰でも気軽に始められる自己探求のツールです。準備するものもほとんどありません。
まずは、心に響くタロットカードを一組手に入れましょう。種類はたくさんありますが、初めての方にはライダー・ウェイト版をおすすめします。世界中でもっとも多く使われていて、絵柄が具体的で意味をつかみやすく、解説書や情報もたくさんあります。
この78枚が、これからのあなたの相談相手になってくれるはずです。
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必須ではありませんが、タロットクロスもあると便利です。カードを傷や汚れから守れて、シャッフルや展開もしやすくなります。
準備はこれだけです。あとは、好奇心と、カードと向き合う少しの時間があれば十分です。
タロットを使うことは、自分自身と向き合う時間が増えるということでもあります。それを浅はかだと言う人もいるかもしれません。でも、カードを通して自分の内側と話す時間は、誰かに評価されるためのものではなく、あなた自身のためのものです。
タロットの世界へ最初の一歩を踏み出してみませんか。

