
今日の朝ごはん、何を食べましたか。
スマホを見ながら、テレビを見ながら、パソコンで仕事をしながら。そんなふうに食べていませんでしたか。
口には運んでいたけれど、味わってはいなかった。そういうことが、よくあると思います。
現代の私たちは、食べることを作業にしてしまいがちです。本来、食事は命をいただき、エネルギーを受け取り、感謝を捧げる時間でもあります。
マインドフルイーティングとは
今この瞬間に意識を向けて食べることです。
過去のことを考えず、未来を心配せず、目の前の食べ物に集中する。色、香り、食感、味、音。五感を使って、食べることそのものを味わいます。
禅僧が行う食禅と、同じ性質の実践です。
何を食べるかと、どう食べるか
スピリチュアルの世界では、食べ物はただの物質ではなく、エネルギーとして捉えられます。
イライラしながら食べたご飯と、落ち着いて食べたご飯。同じお米でも、受け取るものが違う。そういう考え方です。
何を食べるかと同じくらい、どう食べるかが大事だという話です。
この記事も、食べるものを制限する話ではありません。今ある食事を、どう受け取るかの話です。
7つのステップ
全部やる必要はありません。一つ選んで、今日の食事から始めてください。
1. 食事の前に深呼吸する(30秒)
食べ始める前に、一度立ち止まります。目を閉じて、深呼吸を3回。
今からこの食事に集中します、と自分に伝えてください。この30秒が、食事の質を変えます。
2. 食べ物を見る(1分)
すぐに食べ始めないでください。
色はどうでしょうか。湯気は立っていますか。どんな香りがしますか。
初めて見る食べ物のような目で、見つめてみてください。
3. 感謝を伝える
いただきます、という言葉は、命をいただきます、という意味です。
動物の命、植物の命、太陽と土の恵み。育てて、運んで、調理した人たち。手を合わせて、伝えてください。
4. ゆっくり、一口ずつ
最初の一口を、すぐに飲み込まないでください。
よく噛んで、噛むたびに味が変わっていくのを感じてみてください。次の一口の前に、一度箸を置いてみるのもいいです。
5. 五感で味わう
色と形、香り、食感、味、噛む音。
五感を使っていると、意識が今ここに留まります。それがこの実践の中心です。
6. 体の感覚に気づく
食べながら、時々こう問いかけてみてください。
今、どんな感じがするか。おいしいと感じているか。お腹はどうか。
正解を探す必要はありません。気づくだけで十分です。
満腹まで食べた日も、あまり食べられなかった日も、それは体の状態です。良い悪いで採点しないでください。
7. 食べ終わったあと
手を合わせて、ごちそうさまでした、と伝えます。
お腹が満たされたこと、エネルギーをもらえたこと。それだけで十分です。
食事の時間を整える工夫
新鮮なものを選ぶ できる範囲で構いません。
丁寧に盛り付ける 高級な食器でなくていいです。彩りを考えて並べるだけで、向き合い方が変わります。
作るときに気持ちを込める 好きな音楽をかけて、これを食べる人が元気になりますように、と思いながら作る。自分のために作る日も同じです。
食べる場所を整える テーブルの上を片づける。それだけで、落ち着いて食べられます。
ながら食べをやめてみる
いちばん効くのは、これです。
スマホを置く。テレビを消す。パソコンを閉じる。
画面を見ながら食べていると、食べたという記憶が残りにくくなります。食べ終わったあとに、何を食べたか思い出せない。そういう経験はありませんか。
全部の食事でやらなくて大丈夫です。一日一食、あるいは一週間に一度。そこから始めてください。
座って食べることも、同じ意味を持ちます。立ったまま、歩きながらでは、意識が食事に向きません。
一人で食べるときこそ
ここが、いちばん書きたかったところです。
一人の食事ほど、雑になりがちです。誰も見ていないから。手間をかける相手がいないから。
コンビニの袋のまま食べる。立ったまま済ませる。スマホを見ながら流し込む。
でも、一人の食事こそ、自分を丁寧に扱う練習の場になります。
皿に移す。座る。画面を消す。いただきます、と言う。
それだけのことですが、続けていると変わってきます。自分のために手間をかけていいのだ、という感覚が、少しずつ戻ってきます。
誰かのために丁寧にするのは得意なのに、自分のためだと手を抜いてしまう。心当たりがあるなら、ここから始めてみてください。
一人の食卓は、誰にも見られない場所で自分をどう扱っているか、が出る場所です。
よくある質問
Q. 忙しくてゆっくり食べる時間がありません
A. 全部やらなくて大丈夫です。食べ始める前に深呼吸を一回。いただきますを丁寧に言う。それだけでも変わります。
Q. 一人で食べるときも意識したほうがいいですか
A. 一人のときこそ、練習になります。皿に移して座るだけでも違います。
Q. 子どもに教えるには
A. 早く食べなさい、より、おいしいね、と声をかけてみてください。大人が丁寧に食べている姿を見せることが、いちばん伝わります。これは誰が作ってくれたと思う、という問いかけも効きます。
Q. 食べることに罪悪感があります
A. この実践は、量を減らすためのものではありません。食べる時間を、自分を責める時間にしないでください。
食事のことで気持ちが大きく揺れる状態が続いているなら、一人で抱えず、相談できる場所があります。
Q. 続きません
A. 毎食やろうとすると続きません。一日一食、あるいは週に一度から。深呼吸だけの日があってもいいです。
まとめ
マインドフルイーティングを続けると、一日三回の食事が、一日三回、今ここに戻る時間になります。
次の食事のとき、スマホを置いて、食べ物と向き合ってみてください。
深呼吸して、見て、感謝して、ゆっくり味わう。
たったそれだけで、食事の時間が変わります。
※食事や体重のことで思い悩む状態が続いている場合は、一人で抱えず、医療機関や相談窓口を頼ってください。国立精神・神経医療研究センターの摂食障害全国支援センターや、全国の精神保健福祉センターで相談できます。
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