
「なんだか最近、理由もなく体が重い」 「あの人のことを考えると、急に気分が沈む」
スピリチュアルの世界では、こうした状態の原因のひとつとして「生き霊」が挙げられます。
生き霊とは、生きている人の強い感情や思いが、霊的なエネルギーとなって相手に影響を与えるもの。亡くなった人の霊と違って、送り手が今も生きていて、同じ思いを抱き続けているので、影響が長く続きやすいと考えられています。
この記事では、生き霊の考え方の由来から、飛ばしてしまいやすいとき、受けているときのサイン、対策までをまとめます。
生き霊は、昔から語られてきた
生き霊の考え方は、新しいものではありません。
有名なのは、平安時代の『源氏物語』に出てくる六条御息所です。光源氏の年上の恋人だった彼女は、身分も教養もある誇り高い女性で、源氏にのめり込まないように、自分の気持ちを抑えようとしていました。
それでも、心の奥にしまい込んだ苦しさは消えませんでした。本人の知らないうちに魂が体を抜け出し、源氏の正妻である葵の上のもとへ行ってしまいます。そのことに気づいたとき、いちばん打ちのめされたのは、ほかでもない御息所自身でした。
思いは、押し込めても消えるわけではない。誰かを苦しめたいと思っていない人でも、行き場のない思いが、本人の意思とは関係なく飛んでいってしまうことがある。千年前の物語は、生き霊をそんなふうに描いています。
生き霊は、誰でも飛ばしてしまう
生き霊を飛ばすのに、特別な力はいりません。
「あの人いいな」という軽い好意や、「羨ましい」という一瞬の気持ちでも、小さな生き霊は飛ぶと言われます。SNSで人の暮らしをながめて、なんとなく比べてしまう。そんな毎日の中で、知らないうちに誰もが少しずつ飛ばしている、という考え方です。
ただ、こうした軽いものは、ほとんど影響を残さずに消えていきます。問題になるのは、次のような強い感情が続いているときです。
- 恨み、憎しみ
- 嫉妬、妬み
- 「どうして私じゃないの」という執着
- 仕返ししたい気持ち
こうした思いが何日も、何か月も続くと、生き霊は重く、しつこいものになっていきます。
恋愛で思いすぎると、生き霊になる
恋愛でいちばん気をつけたいのが、「考えすぎ」です。
彼から連絡が来ない。不安になって、一日中彼のことを考える。すると、「不安」「執着」「寂しさ」といった重いエネルギーが、生き霊となって彼に届きます。彼は理由もわからないまま「なんだか重い」と感じて、ますます連絡しづらくなる。この悪循環です。
片思いが実らないときも、同じことが起きていることがあります。「振り向いてほしい」という思いが強すぎると、相手はその圧迫感から、無意識に距離を取りたくなってしまいます。
だから恋愛で迷ったときほど、少し考えるのをやめてみてください。
- 相手のことを考える時間を、1日数分に決める
- 仕事や趣味、友達との時間で、頭の中をほかのことで満たす
- 「返事が来たらラッキー」くらいの気持ちで待つ
相手のことを考えなくなったとたん、ふっと連絡が来る。そういう話がよくあるのは、重い生き霊を飛ばさなくなったからだとも言われます。
好きな人に気持ちを届けたいなら、思い詰めた念より、「届いたら嬉しい」という軽い気持ちで送るほうが、ずっと相手に届きやすくなります。
→ 好きな人への思念伝達とは|思い詰めずに気持ちを届けるやり方と、生き霊にしないための注意点
「美人薄命」を、生き霊から読む
「美人薄命」という言葉があります。
もとは中国・宋の時代の詩人、蘇軾の詩にある「佳人薄命」という言葉です。「薄命」は、もともと「命が短い」というより「運に恵まれない」という意味でした。美しい人は、そのぶん人に振り回されやすく、苦労の多い人生を送りがちだ、ということです。
スピリチュアルでは、この言葉を生き霊と重ねて読むことがあります。美しい人ほど、多くの人から思いを向けられる。好意も、欲も、片思いも、同性からの嫉妬も。そうした思いを休みなく受け続けることで、心も体も消耗しやすくなる、という読み方です。
人前に出る仕事の人が、長く第一線で活躍し続けるために、心の強さや自分を守る習慣を大切にしているのは、こうした見えない消耗とも無関係ではないのかもしれません。
生き霊の影響を受けているときのサイン
- 朝から体が重く、寝ても疲れが取れない
- 理由もなくイライラしたり、急に不安になったりする
- ふだんなら気にならないことが、妙に気になる
- 特定の人を思い出すと、急に気分が沈んだり、体が重くなったりする
- 誰もいないのに、人の気配を感じる
- 自分のものではない香りが、ふっとする
ただ、疲れやすさや不安、気分の落ち込みは、体の不調や心の疲れから来ていることも多いものです。こうした状態が2週間以上続いているなら、生き霊と決めつける前に、医療機関に相談してください。誰もいないのに声が聞こえる、見られている感じがずっと続く、というときも同じです。
生き霊を受けたときの対処法
空気と水で流す
窓を開けて、部屋の空気を入れ替えます。セージを焚く方法もよく知られています。火を使うときは、燃えやすいものから離して、そばを離れないでください。
そのあと、シャワーで頭から足先まで洗い流します。とくに肩と首筋は念入りに。流れる水には、まとわりついたものを流す力があるとされています。着ていた服を洗濯するのもおすすめです。
→ 嫌なことがあった日の浄化洗濯|服に残ったものを流す4ステップ
明るく、にぎやかにする
部屋の電気を明るくして、好きな音楽をかけます。生き霊は、静かで暗い場所にとどまりやすいものです。明るく軽やかな空気に変えるだけで、気持ちも切り替わります。
「これは私の気持ちではない」と区切る
急に湧いてきた不安やイライラに、「これは私の気持ちではない」と声をかけて、別のことに意識を向けます。受け取ったものと自分の気持ちを分けるだけで、ずいぶん楽になります。
香りで境界線を引く
エスプリ・デラッセを一緒に運営している綾さんは、人との間に境界線を作りたいとき、香水をつけるそうです。自分の好きな香りをまとうと、「ここからは私の場所」という感覚が生まれます。香りは、見えない境界線を引く、いちばん手軽な方法かもしれません。
日ごろからできる予防
- SNSを見る時間を決める:人と比べる時間が減ると、飛ばす側にも受ける側にもなりにくくなります
- 生活のリズムを整える:よく眠り、きちんと食べ、体を動かす。体力があると、見えない影響にも揺らぎにくくなります
- 消耗させる人とは距離を置く:会うたびにぐったりする人がいるなら、会う回数を減らしてみてください
- 自分の時間を充実させる:夢中になれることがあると、人の思いに引っ張られにくくなります
→ エナジーバンパイアの特徴|顔で見分けられるのか、タイプ別の見抜き方と対処法
いちばんの守りは、自分の軸
生き霊への対策でいちばん根本的なのは、自分の心を強く、軽く保つことです。
- 寝る前に「今日よかったこと」を3つ書き出す
- 「疲れた」を「今日もよく動いた」に言いかえる
- 小さなことでいいので、できたことを積み重ねる
- 「私は私、人は人」という軸を持つ
そして、後ろめたいことをせず、誠実に過ごしていることも、大きな守りになります。罪悪感を抱えていると、それだけで心が揺らぎやすく、外からの影響も受けやすくなるからです。
よくある質問
自分が生き霊を飛ばしていないか心配です
誰でも、少しは飛ばしています。気にしすぎる必要はありません。大事なのは、誰かを恨み続けたり、執着し続けたりする状態を長引かせないことです。嫉妬や羨ましさに気づいたら、「あ、今比べてるな」と気づくだけでも、思いは軽くなっていきます。
好きな人のことを、どうしても考えてしまいます
完全にゼロにする必要はありません。「振り向いてほしい」を、「この人が幸せでいてくれたらいい」に少しずつ変えていければ、相手への重さは大きく減ります。
誰からの生き霊か、わかりますか
はっきり特定するのは難しいです。特定の人を思い出したときだけ気分が沈む、体が重くなる、ということが続くなら、その人との距離を少し見直してみてください。
生き霊は、軽やかさで遠ざけられる
生き霊は、今の時代、SNSでも恋愛でも職場でも、当たり前のように行き交っているものなのかもしれません。
でも、怖がりすぎる必要はありません。空気を入れ替えて、体を洗い流して、自分の好きなことで毎日を満たす。そして、自分も誰かに重い思いを向けすぎない。
その軽やかさが、飛ばす側にも受ける側にもならない、いちばんの守りになります。







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