
頭がぼんやりして集中できない。理由もなく落ち着かない。足元がふわふわして、自分がここにいる感じが薄い。
スピリチュアルの世界では、こういう状態を「グラウンディングが足りていない」と言います。
言葉は少し大げさですが、中身はわりと地味な話です。この記事では、グラウンディングがどういう考え方なのか、足りないときに出やすいサイン、それから暮らしの中でできる整え方を書いていきます。研究で言えることと言えないことも、分けて書いておきます。
グラウンディングとは
グラウンディング(grounding)は「地面につながる」という意味の英語です。
洗濯機や電子レンジについている、緑色の「アース線」を見たことがあるでしょうか。あれは余分な電気を大地に逃がして、感電を防ぐための線です。このアース(earth)とグラウンド(ground)は、実はほぼ同じ意味の言葉です。イギリス英語では earth、アメリカ英語では ground と呼ぶ、という違いがあるだけで、どちらも「大地」を指しています。
スピリチュアルの言葉もこの二つから来ていて、アメリカ英語からきたのがグラウンディング、イギリス英語からきたのが、あとで出てくるアーシング(earthing)です。どちらも、自分のエネルギーを大地につなげて、心と体を安定させることを指します。
木にたとえるとわかりやすいかもしれません。枝を高く広げる木ほど、根も深く張っています。根が浅いと、強い風で倒れてしまう。
瞑想や占い、エネルギーワークのように「上」へ意識を向けることが続くと、根のほうがおろそかになりやすい。だから、スピリチュアルを長く続けている人ほど「まず足元を」と言うことが多いです。
チャクラでいうと、背骨のいちばん下にあるルートチャクラ(第1チャクラ)がこの役目を担うとされています。チャクラの面から詳しく知りたい方は「ルートチャクラの整え方」も読んでみてください。
地に足がついていないときのサイン
次のようなことが重なっていたら、少し足元に意識を戻したほうがいい時期かもしれません。
体に出やすいこと
- 頭がぼんやりして、集中が続かない
- 立ち上がったときにふらっとする
- よくつまずく、物にぶつかる
- 休んでいるのに疲れが抜けない
- 手足が冷えやすい
気持ちや暮らしに出やすいこと
- 漠然とした不安があって、落ち着かない
- 現実感が薄く、夢の中にいるような感じがする
- 物忘れや、うっかりミスが増える
- 小さなことが決められない
- 人の気分に振り回されやすい
ただ、めまいやふらつき、冷え、強い疲れは、体の不調から来ていることもよくあります。続くときや、急にひどくなったときは、スピリチュアルで片づけずに病院で診てもらってください。
なぜ地に足がつかなくなるのか
暮らしが「頭」に偏っている
靴を履いてアスファルトの上を歩き、一日の大半を建物の中で過ごす。仕事も画面を見て頭を使うものが多い。体の感覚を使う時間が、昔に比べてずっと減っています。
スピリチュアルな実践のしすぎ
意外かもしれませんが、瞑想やエネルギーワークのやりすぎも、ふわふわした状態を招くと言われます。上に向かうことばかりで、日々の生活や体のことが後回しになると、バランスが崩れやすい。
つらい出来事のあと
大きなショックや強いストレスのあとは、心を守るために体の感覚から気持ちが離れることがあります。現実感がない状態がずっと続くときは、心療内科などで相談してみてください。
地に足をつける方法
裸足で地面に触れる(アーシング)
芝生や土、砂浜の上を裸足で歩く、座る。これがいちばんシンプルな方法です。10分くらいでも十分です。
裸足で地面に触れると体にいい影響があるという研究は、海外でいくつか出ています。ただ、どれも参加した人数が少なく、まだはっきりしたことは言えない段階です。「医学的に効く」とまでは考えず、気持ちよく感じたら続ける、くらいがちょうどいいと思います。
ガラスや石で足を切らないよう、場所はよく見てから歩いてください。
自然の中を歩く(森林浴)
公園、川沿い、神社の森。木が多い場所をゆっくり歩くだけでもかまいません。
森林浴は日本で生まれた言葉で、国内でも研究が続けられています。森を歩いたあとは、街中を歩いたあとよりストレスに関わるホルモンが下がった、という報告があります。
歩くときは、葉の色、鳥の声、土のにおいなど、五感に入ってくるものに意識を向けてみてください。
足の裏に意識を向ける
どこでもできる方法です。
- 椅子に座って、両足の裏を床にぺたりとつける
- ゆっくり3回、深呼吸をする
- 足の裏が床に触れている感覚を、ただ感じる
- 余裕があれば、背骨の下から根が地面の奥へ伸びていくところを思い浮かべる
1分でも効果を感じる人はいます。頭に上がっていた意識を、下に降ろしてくるイメージです。
体を動かす
ヨガ、太極拳、散歩、掃除、料理、土いじり。体を使うことは、なんでもグラウンディングになります。
ヨガなら、両足でしっかり立つ山のポーズや木のポーズが向いています。散歩なら、右、左、と足の裏が地面につく感覚を数えながら歩いてみてください。

根菜と温かい食事をとる
スピリチュアルでは、土の中で育つ根菜(大根、人参、ごぼう、さつまいも)や、ルートチャクラの色である赤い食べ物(トマト、赤パプリカ、りんご)が、グラウンディングに向くとされています。
これは言い伝えの話ですが、時間をかけて煮込んだ温かい食事が気持ちを落ち着かせてくれるのは、多くの人が経験で知っていることだと思います。スマホを置いて、味や食感に集中して食べるだけでも、意識は「今」に戻ってきます。
私自身は扁平足です。それに、性格的にも放っておくとすぐ意識が上のほうへ飛んでいって、スピリチュアルなことばかり考えてしまうタイプです。「地に足をつけよう」と意識してワークをしても、それ自体がまたスピリチュアルな方向に行ってしまう。
だから私は、気持ちより先に足元を物理的に支えることにしています。普段からアーチサポーターをつけて歩いていて、足が痛くならないのはもちろん、ちゃんと立てている感じがして気に入っています。私は今ここで生きているので、そのための足元を整えておく。私にとってのグラウンディングは、そのくらい現実的なものです。
現実を整えることも、グラウンディング
地に足をつけるというのは、特別なワークだけの話ではありません。
- 寝る時間を確保する
- 家計を見直す
- 部屋を片づける
- 体の不調を放っておかない
こういう地味なことも、そのままグラウンディングになります。
不安が強い時期ほど、瞑想やアファメーションで何とかしようとしがちです。でも、足元が揺れているときは、現実の小さなことをひとつ片づけるほうが早く効くこともあります。
よくある質問
グラウンディングはしすぎることもありますか
基本的にはありません。ただ、現実のことばかりで心の動きをまったく見なくなるのも、バランスとしては偏っています。上に向かう時間と足元を整える時間、どちらもあっていいと思います。
裸足で歩ける場所がありません
足の裏を床につけて座るだけでも、意識を下に戻すことはできます。グラウンディングマットという商品もありますが、効果についての研究はまだ少ないので、気になる方は試してみる、くらいの気持ちで選んでください。

足裏を刺激するものとしては、シャクティマットも人気があります。針の付いたマットの上に立ったり寝たりして使うもので、足の裏の感覚がはっきりするので、意識を下に降ろしたいときにも使いやすいです。
どのくらいの頻度でやればいいですか
決まりはありません。ふわふわするな、と感じたときにその場でやるのがいちばん続けやすいです。毎日の散歩に足の裏を意識する時間を混ぜるだけでも十分です。
まとめ
グラウンディングは、自分がちゃんとここにいる感覚を取り戻すことです。
裸足で土に触れる、木の多い道を歩く、足の裏を感じる、温かいものを食べる。どれも特別な道具はいりません。
頭の中がいっぱいになったら、一度足の裏に意識を戻してみてください。足元はいつも、変わらずあなたを支えてくれています。
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